Alien Rage Unlimited
開発元: CI Games
http://store.steampowered.com/app/217920/(おま国)
リリース日: 2013年9月24日
19.99ドル
日本語有り
1ミリも印象に残らないストーリーや、ひたすらに変化がないロケーション、単調な戦闘、苦行でしかないボス戦。無駄に大きいボリューム。バグや最適化不足の処理落ち、着弾エフェクトの黒箱など、問題点は数限りない。が、本稿ではこの点はあえて触れない。本作での唯一の良点をあげておこう。
「待つ」プレイを封じるデザイン
敵を待ち伏せて個別にたたく、いわゆる「キャンプ」対策。これを遮蔽物の破壊と爆風の遮蔽物貫通の2点よって実現してる。
多くの箱やブロックは一定の攻撃で徐々に壊れ、その部分は弾が通るようになる。また、グレネードなどの爆風が遮蔽物を無視してダメージを与えてくるため、遮蔽物に張り付くのは身をさらすのと同義となっている。これによってひたすらに同じ場所で待ち続けるのが不可能になる。
透明化して接近してくる敵も「待ち」プレイを封じる一要素だ。よく見れば視界のゆがみで判別できるのだが、乱戦中には判別不能。あっという間に背後を取られ、スタンを受けて蜂の巣になる。不意を突かれないためにも移動が重要だ。
しかし、これら「待ち」を封じる要素があっても実装が貧弱ではどうしようもない。
全ての遮蔽物が壊れるわけではないので、壊れない遮蔽物を見つけて立てこもれば良い。そうなれば、爆風だけに注意するだけで良いことになる。透明化した敵も近接攻撃を連打していれば勝手に倒れていく。
致命的なのがAI。ただただ突っ込んでくるだけ。スクリプトが一種類しかないような動きがせっかくの要素を台無しにしている。AIが「待ち」を封じる要素を持っていないのが原因だろう。この詰めの甘さが、封じているはずの「待ち」を許し、プレイを単調な作業におとしめてしまっている。
良点でありながら悪点でもある。あえて言うなら可能性のひとつを見せてもらえたと言ったところか。将来的にこの要素に磨きをかけ、真のスポーツ系高難易度シューターが作られるのを祈るばかりだ。CIならばどうにかしてくれると信じている。
まとめ
複数のガンプラのパーツを混ぜ合わせ、適当にそれらしく組み上げただけのようなゲーム。個々の要素は悪くない物の、整合性とバランスの調整を放棄している。そして、それらの問題を高難易度という文句でごまかしてる。こういった所だろうか。
なんにしろ、このゲームの存在を忘れ、スルーするのが賢い選択だ。
参考
難易度:ハード
プレイ時間:16時間(実質14時間程度)